潔く。
- 2019/09/23
- 21:21
九月下旬
秋分の日を境に秋を深めていく
この時季
…にしては気温の高い日々
ここ10年余のあいだに
私たちはすっかりこの高温状態に慣れ
9月・10月に30℃を超えても
もはや誰も驚かず。
私が初めてアパレル業界に
販売職として就職したのは
25年程前
8月下旬には
今よりも違和感なく
秋冬の服やブーツがディスプレイされ
販売する側も
ご購入下さる顧客様も
9月にはロングブーツや
毛皮のついたコートを眺めていたような。
そしてもう少し遡り
昭和から平成に変わる頃まではというと
昭和生まれの人間が
違和感を覚えるほどの酷暑はほぼ無く
なんなら大正生まれの
祖母の季節感覚も
通用するくらいだった。
9月になれば
タータンチェックの秋服を出し始め
10月10日体育の日には
長袖+上着で行楽を愉しみ
師走に向けてゆ~ったりと秋が深まり
秋冬ファッションを
じっくり熟成させていくのでした。
それが
ここ5~10年くらいでしょうか?
気温は上昇の一途
哀しいことに
冬服の肩身は狭くなる一方
平成中期くらいまでより
季節感がなくなり
高温に加えて多湿の日も増え
リネン(亜麻)の存在感は
増し増し。
クトウテンは
2012年(平成24年)にOPENしましたが
お客さまの反応からも
リネンへの理解が年々高まっているのを
肌で感じています。
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さて
アパレル業界でも
この高温多湿に対応するべく
秋冬といえど
ウール100一辺倒ではなく
季節の端境期にも愉しめる服が
増えてきました。
今秋冬アイテムの中で
それを顕著に感じるアイテムがこちら♪
一見、薄手のウールセーターにも
見えますが
コットン75ウール25という
ハイブリッドプルオーバー
そして注目の
丸みのある柔らかいオレンジ色は
ダークになりがちな秋冬
程よいエッセンスに。
ちなみに長袖のリブは
長めの12cmに設定されていて
CLOSELYの全身
CLICKPEBBLEの片鱗を
垣間見ることができます。
圧縮ウールのジャケットカーデの中に着ているのは
color: Grey
そして
OrangeとNavy
cotton75 / wool25
crew-neck 13000yen+tax
turtle-neck 14000yen+tax
一年を通して着られる服が
認められるようになり
以前より季節の境目がなくなったとはいえ
特に昭和生まれの私たちには
「四季」
という感覚が根付いているもの。
(平成前期生まれさん位まではそうでしょうか?)
同じようなリネンのシャツでも
ほんの少しの厚み・手触り・見た目で
「ちょっとこれは冬っぽいかな」
「この生地だと薄すぎてピンとこないな」
といった肌感覚が残っていて
違和感を感じる時もあるのでは。
実際各ブランドは
繊細な感覚で生地選びをされていて
定番デザインであっても
春に出るものと秋に出るものでは
微妙に異なる質感をしています。
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湯船のあったかさの好みが違うように
体型も顔立ちも
暑さ/寒さの感じ方も
色味やデザインの好みも
人それぞれ
当然店主のテイストは出ますが
店主とは正反対に(苦笑…)
細すぎてお悩みの方だったり
変化してきた肌トーンや体型に
お悩みの方だったり
さまざまなニーズにご対応できるよう
なるべく色々なケースを想定して
型選び・色選びをしています。
当然
「私には似合わないがこんな人が着たら
(または〇〇様が着たら)素敵」
というセレクトも多々
これは4年目くらい迄よりも
多少はスキルアップしたかなと
自負している点
もっともっと
皆さまのご要望にお応えできるよう
がんばります。
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こちらも通年OK
ハイブリッドタイプ
程よい厚みのコットン裏毛(スウェット生地)
hoody cardigan (color: navy)
17000yen+tax
一緒に来ているタータンチェックのスカート
linen100 (裏地cotton100)
17000yen+tax
10月より税率UP
諸々納得はしていませんが
仕方ありません。
月日は平等に無条件に流れ
さまざまなことが
容赦なく変化してゆく世の常
クトウテンが
毎日ここに存在できていることは
奇跡で
本当に有難いことです。
会社員の頃とは質の違う
もっとHeavyな悩みや事案があっても
ここに佇んでいられるうちは
そうさせて頂こうと思います。
もっとシンプルに
もっとわかりやすく
潔く生きていきたい
今の素直なきもちです。